グレンフィディック 12年

ウイスキーレビュー

【アロマ・フレーバー】
グラスに鼻を近づけると白ワインのようなフルーティーな香り。
ベリーや柑橘、奥の方にウッディさも。
鼻から抜けるフレーバーはハチミツ、杏、しかし濃厚さはない。余韻は短い。
飲んだ後のグラスからは意外と濃厚な樽香がするので、「キレがあってライト、あっさりしている」と感じるフルーティーさが、実はかなり濃厚なアロマなのではないかという気がする。イメージほどイージーな酒ではないと思う。

【テイスト】
クセがなく本当に飲みやすい。
口に含んでもアルコールの刺激は弱く、舌触りは滑らか。さらっとしていて軽く、ライト。薄めた蜜のようなすっきりした甘さ。ビターさもあるがそれが際立つのは舌に乗せた瞬間と喉ごしの際。じんわりしびれるようなスパイシーさも。

【評価】
7/10。

グレンフィディックの12年は私が初めて飲んだスコッチ・ウイスキーだ。それもあってこの銘柄がすべての基準というか、スコッチ世界の原風景になっている。

グレンフィディックはシングルモルトの入門用に良いとよく言われるが、その通りだと思う。確かに手頃でクセもピーティーさもなく飲みやすいのだが、それだけではない。軽い飲み口に隠れた力強い華やかさがあって、ウイスキーの楽しみを教えてくれる。酒に限らず入門用はそうでなくてはいけない。ライトで飲み込みやすいだけでは、新参者はちょっと覗いて去って行ってしまうと思う。グレンフィディックにはそうではない何かがある。

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