YAMAHA SG-1000を購入した。

ギター・機材

長いブランクを経てジャズギターに再挑戦するにあたり、ギターを買った。
ヤマハのSG-1000というモデルだ。

どうも「YAMAHAのSG」というとフュージョン、高中、サンタナ……という1970、80年代のイメージが付いて回るようだが、私は全然その世代じゃなくて単純にルックスに惚れただけだ。

ヤフオクでほぼ未使用品として出品されていたのを落札。
類似の出品があったのでそこまで価格は上がらないだろうと踏んだのだが、最終的に8万ちょいになった。

届いたブツをみるとなかなか状態が良かったので悪い取引じゃなかったと思うが、ボディバックに塗装の白濁がうっすら出ていて、これにはちょっとがっかり。音には影響ないらしいが再販価値は下がる。ギターの売り買いで遊ぶのはやめて練習に集中しろという啓示かもしれない。

Yamaha SG はGibson SG にあらず

このSG-1000、マホガニーネックにボディはメイプル/マホガニーというGibson レスポールのような構成で、かつGibson SGのような(だいたい)左右対称のダブルカッタウェイ。ギブソンのパクリだろ? と思われがちだし実際影響を受けていないわけはないと思うが、出音は全然Gibsonの系統とは違っている。

SG-1000の、良く言えばブライト、悪く言えばキンキンギラギラしたセッティングのオリジナルピックアップはかなり独特だ。私は歪ませた音作りをほとんどしないのでそういう使い方をした時どうなるかわからないのだが、クリーントーンでスタンダード系のジャズをやるなら、トーンをかなり絞らないと話にならないと思う。1、2弦の音ばかり際立ってしまって圧倒的にローが足りない。

いや、ローが足りないというか、極端にハイの出力が大きいのだろう。生音は結構ローが出ている気がするので、恐らくピックアップの仕業だ。SG-2000はフュージョン向け、1000はロック向けとヤマハの人も言うくらいだから、バンドアンサンブル内で埋もれないバランスにしてあるのかもしれない。

結局音は気に入っているが……とにかく重い

それで、私の場合のメイン用途である、トーンをゼロ付近まで絞ったジャズギターとしての音だが、バランスが良くてなかなか気に入っている。適度にコンプ感があり、低音がブワッと膨れないので安心してコードを鳴らせる。Gibsonやそのコピーモデルだとこうはいかないかな。

そして、独特のピックアップのおかげもあると思うが、コイルタップの音がちゃんとこのギターの音のバリエーションとして成立しているので、(使うかどうかは別として)音作りが楽しい。

しかしこのギターには大変な欠点があって、非常に重量が重い。
自宅の体重計で4.5Kg……。
ちょっとした米袋だ。

この重さのおかげでロングなサステインが得られるというのがSGの一つのウリのようだが、確かに音の伸びは特筆モノだと思う。しかしジャズではサステインの長さを活かす場面はほぼ皆無で、前述の通りこの重さに見合った低音がズドーンと出るわけでもなく、ただ重いだけである。

いや本当に、ストラップで吊って数時間弾いてたら肩がバッキバキに凝った。
でもいいのだ。カッコいいから。

なぜソリッドギター?

SGは「ソリッドギター」の略であるという。
ジャズと言えばフルアコ、セミアコだろうになぜわざわざSGを買ったのか? というと、理由はいくつかある。

私のギターヒーローであるEd BickertやPat Martinoがソリッドギターを使っていて、その「敢えて」感に憧れていたというのもある。

それから実は、事情があって楽器屋に預けてある新品のセミアコが一本あるのだ。手元には無いが、二本もセミアコを所有しなくてよかろうと。

あと「良いフルアコは高い」「安いフルアコはイマイチ」というのが私の持論。かつて少し羽振りがよかった頃、散々色々なギターを買って売ってを繰り返していたのだが、安いフルアコでいいのに当たったことがない。経験則にすぎないがそれに今も従っている。

良いと思ったフルアコは90年代のGibson タル・ファーロウモデルで、あれは本当にいい音だったが金がなくて二束三文で売ってしまった。今はもう買い直せる経済力がない。練習に集中しろという啓示かもしれない。

啓示に従うわけではないがしばらくはこのSG-1000を相棒にしてジャズギターに取り組んでいきたいと思っている。

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